第15話
【レギュラーを取り戻せ】
卓球技術の上達に反比例して
シェークラケットを
クルクル反転させる技術だけが
上達していく状態に
気分は下降気味
そんな私にさらに
気分が下降する出来事が起こりました
3年生が引退して
2年生と1年生がメインになり
新たな団体戦のレギュラーメンバーが
決められる頃でした
当時私がいた高校での
団体戦のメンバー構成は
シングルス4人
ダブルス1組でした
つまり
マックス6人が
レギュラーになることが出来ました
卓球だけではなく
様々なスポーツにおいても
「アピール」ということが
重要になる局面があります
床に落ちているピン球を
他の部員の誰よりも早く
拾えなかったからなのか?
先に卓球台を使っていて
先輩が後から練習に来られた時に
他の部員の誰よりも早く
満面の笑みで卓球台を
お譲り出来なかったからなのか?
それとも単純に
下手だったからなのか?
団体戦のレギュラーメンバーに
選ばれることなく
私はShock!
しかも
もう1人の同級生が
レギュラーメンバーに選ばれ
私はShock!
筋肉が隆々された方に
「あたたたた」と
連発で殴られた気分でした
(AIさんに作成頂いた画像)
ENERGY SPORTSで
監督や周りに対する
「アピールの仕方」を
習えるかは分かりませんが
効果的な練習方法や
大事な試合前のモチベーションなど
もっと大切なことを学んで頂けます
日々の地道な練習の大切さを
痛感した当時の私も
経験豊富なコーチから
無駄なアピールよりも
大切なことを学べていたのなら
またまた
そんなおセンチなことを
想い出していたのでした
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第14話
【退部ラッシュ】
ラケットを変えて浮かれ気分の私
表面を見てはニヤリ
裏面を見てはニヤリ
異性の目を気にすることなく
堂々とニヤつく
ペンラケットの頃の私は
技量不足により
ラケットをクルクルと
反転させることは出来ませんでしたが
シェークラケットになった私は
クルクルと反転させる技術を身につけ
さらにニヤつく
そんなニヤついた高校卓球生活に
悲しいお別れがやってきました
サッカーやバスケットボールのように
チームで試合をするスポーツもあれば
卓球は最小1人でも試合が可能
しかし
卓球にも団体戦があるため
仲間がいないと
試合が出来ない種目もあります
同級生の仲間は
経験者の私ともう1人の経験者
あとは
未経験者が数名という構成でしたが
1人
2人
ポツポツと仲間が退部
最終残った同級生は
私ともう1人の経験者の
合計2人
これが
未来の次世代
CHAGE&ASKAを決める
最終オーディションなら
もう1人の仲間と一緒に
抱き合って喜びを
分かち合ったと思いますが
このままでは
同級生だけではチームが組めない状況
今からそいつを!
これからそいつを!
(卓球部に)
誘いにいこうかぁーーー!
って歌いたくなるような
状況に陥りました
(AIさんに作成頂いた画像)
昨今の学校部活動でも
生徒数の減少や指導者不足により
休部や廃部が起こっています
競技がやりたくても出来ない
そんな悲しい状況が起こっています
幸いなことに
その後も同級生の仲間と
卓球を続けることが出来ましたが
ひょっとすると
同じような状況に
陥っていたかもしれません
卓球ラケットを変えたぐらいで
ニヤついていた私が非常に恥ずかしい
仲間の退部は
高校卓球生活の悲しい1ページでした
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第13話
【イメチェン】
新生活を迎えると
髪型を変えたり
服装が変わったり
何だか急に
垢抜ける人っていますよね?
周りのクラスメイトに彼女が出来始め
ポツポツとカップルの姿が見え始める頃
私も思いっきり自分を変化させた
出来事がありました
「ペンラケット」から
「シェークラケット」
に変更したことです!
いわゆる
「ニッペン」からの転身でした
当時は卓球選手を見たくても
テレビでは観る機会がほとんどなく
卓球雑誌からの情報がほとんどでした
雑誌に載っている
当時のお強い選手たちが
田舎の卓球部員からすると
訳の分からないスーパープレーを
連発しているページに
目を奪われていたと同時に
あることに気づいてしまいました
何と!
シェークラケットを
持っている選手が多かったのです!
田舎ではペンラケットが主流
しかし
世界的には
シェークラケットが
ブイブイ言わせ始めている
世界的大発見でした!
(AIさんに作成頂いた画像)
今と比べると
当時はまだ全然
ペンの選手も多かったのですが
その中でも私の目を引いたのは
当時の世界卓球で
ブイブイ言わせていた
スウェーデンの選手でした
その選手が握っていたのも
シェークラケットでした
プレースタイルに魅了されたのは
もちろんのこと
あらゆる大会で勝ちまくって
ブイブイ言わせていた実績にも
心を奪われたのか
そのスウェーデンの選手が好きになり
自分もあのスウェーデンの選手のような
超スーパープレーが出来たなら・・・
自分もあのスウェーデンの選手のような
超テクニカルプレーが出来たなら・・・
現実は・・・
技術も体力も知識も好感度もモテ度も
全くもって持ち合わせていないのに
あのスウェーデンの選手のようなことを
女子生徒の前で披露出来たのなら
少しはモテるのかなぁ?
そんな浅はかな理由で変えたラケット
今になって考えると
ラケットと一言で言っても
様々な種類があり
その人の体格や
得意とするプレースタイルなどから
その人に合ったラケットが存在しますが
そのようなアドバイスを下さる人が
周りにはいなかったですし
恐らく今でも
ラケット選びやラバー選びで悩んでいる
卓球関係者は多いと思っています
そんな時に
相談出来る人が身近にいれば・・・
あれっ?
卓球ネタ過ぎて
卓球関係者以外の方に
伝わっていますか???
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第12話
【おかえり!壁ちゃん】
いくら経験者であろうとも
まだまだ年功序列時代
当時の練習場所は
体育館の4分の1のスペース
しかも男女合同
卓球部員に対して
卓球台もスペースも足りていない状況
新1年生に課せられたのは
またしても筋力トレーニングでした
体育館の外に出て
ランニング
戻ってきては
体育館の上のギャラリーで
腹筋
背筋
すべて鍛えれば
キミも
パーフェクトボディ!状態でした(?)
真面目だったけれど
消化は不良だった中学3年生
その後
しばらくの受験勉強期間を経て
ようやく高校に入学出来た私
卓球台で打つということに
飢えに飢えている状態でした
彼女が欲しい!という欲望よりも
飢えていました
(飢えていたハズ)
(きっと、飢えていたハズ)
そんな飢えた私を
慰めてくれたのは
またしても中学時代からの友達
「壁ちゃん」でした
「久しぶりじゃん!何してたのさ?」
「最近どう?彼女できた?」
壁ちゃんとは久しぶりの練習でしたが
すぐに打ち解けることが出来ました
(AIさんに作成頂いた画像)
「筋トレばっかりでさぁ」
「ツライんだよね」
「またしても顧問の先生は」
「卓球未経験でさ」
そんな愚痴をぶつけても
壁ちゃんは
しっかりと受け止めてくれました
壁なのに跳ね返さず
しっかりと受け止めてくれました
そんな頼りになる壁ちゃんと
久しぶりに再会し
慰められながら
またしても筋トレから高校生活は
始まったのでした
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第11話
【フル開放】
「本日からよろしくお願いします!」
新入生
新生活
高校新1年生になった私は
新たな気持ちで卓球部に入部しました
中学3年間
バスケットボールを
頑張ってきた人たちと
レギュラーを争えるか不安で
またもや
仲の良かった
中学時代の卓球部の先輩がいたから
そんなチキンハートの持ち主である私
その実力をフルに開放し
大方の予想に反することなく
卓球部に入部しました
入部してみると・・・
うわっ!
○○中学エースの
○○さんがいる!
うわっ!
○○中学の
あの人と同じチームだ!
中学時代
とても恐れ多くて
話も出来なかった他校の先輩もいて
これから同じ部活動
同じチームで過ごすことに
気おくれもフルに開放した
入部初日でした
同級生は同じ中学の卓球部1人
その他は卓球未経験の仲間たち
あれっ?
苦楽を共にしてきた
中学卓球部の仲間も
一緒に入学したはずなのに
あれっ?
他校の強豪卓球部の子も
一緒に入学したはずなのに
みんな卓球部より
他の華やかな部活動を選択していました
高校でモテなくても
他の部活に入った同級生たちが
先に彼女を作っても
泣かない!!
(AIさんに作成頂いた画像)
何度も何度も自分に言い聞かせて
自分の中に眠る自己暗示力を
フルに開放した
高校1年生の春でした
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第10話
【迷いのピボットターン】
もう何年前の春か忘れましたが
無事、高校に進学し
部活動を考える時期を迎えていました
中学時代では
特に目立った成績を残すことなく
しかも
盲腸により
シレっと幕を閉じていたため
当然どこからも声がかかるわけなく
「家から近いから」
という理由で
最寄りの高校に進学しました
まるで
有名バスケットボール漫画に出てくる
イケメンキャラクターが言い放った
カッコいい台詞のような感じですが
当時の私に選択できた公立高校は
今は無き制度「学区」の影響で
たったの2校しかありませんでした
しかし
入学直後の私の心の中は
2つの部活動で揺れ動いていました
進学した学校には何と!
「バスケットボール部」
が存在していたのです!
高校1年生
色気ついてくるお年頃
スポーツドリンクを片手に
タオルで汗を拭くだけで
女子生徒に
キャーキャー言われる部活動
ドリブルで華麗に抜き去ろうものなら
学校一のモテ男が決定する
あの部活動
そんな勝手な妄想と偏見を
頭の中で繰り広げていた
モテない男の頭の中は
迷いに迷っていました
何度も何度も
卓球部とバスケ部を見学し
卓球部を見て
バスケ部を見て
また卓球部を見て
バスケ部を見る
あの時
無意識に繰り出していた
ピボットターンは
当時の県内でも
5本の指に入っていたと
勝手に想像しています
(AIさんに作成頂いた画像)
そんな迷いに迷った私が
入部した部活動は
一体・・・???
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第9話
【ボーナスチャンス】
あっけない中学最後の大会から
数か月後
地元の市民が参加する
卓球大会に出場することになりました
最後の大会を消化不良で終えた私に
卓球部の同級生とチームを組んで
大会に出場する機会がやってきました
まさしく中学生最後の
ボーナスチャンスでした
大会エントリー時
チームの名前を考える機会がありました
というのも
一応、中学校の部活は引退扱い
学校の名前を
使用しても良かったのですが
卓球部の仲間は
私含めてみんな真面目でしたので
引退しているのに
学校の名前を使うのは申し訳ないし
自分たちで名前を決めようと
教科書通りの回答で全員一致しました
今回の大会
チームの中で
人一倍気合が入っていたのは
言うまでもなく
最後の大会を盲腸で棄権した私でした
チーム名も
他のチームより目立たないといけない
そんな意味不明な衝動にかられ
命名したチーム名は
「セーラームーン」
当時流行っていた
美少女戦士風のテレビアニメでした
主に女の子が観るアニメでしたが
ひそかに私は観ていて
感銘を受けていました
仲間からは非難ごうごう
でもキャプテンだったという
過去の称号を思いっきり使いたおし
エントリー完了
試合当日
私は試合会場には姿を現しませんでした
諸般の事情により
急遽
私の代わりに顧問の先生が代役
理由が理由だけに
誰も責めはしませんでした
しかし
チーム名に関してだけは
全員から非難ごうごう
大会本部席からマイクを使って
会場全体に響く音声で試合のアナウンス
(AIさんに作成頂いた画像)
「チーム セーラームーン」
「○○番の台で試合を行って下さい!」
勝ち進むたびに
大会本部席から
「チーム セーラームーン」
チーム名を考える時は
慎重に
そして
仲間の意見を尊重する
ENERGY SPORTSでも
教えられないかもしれない貴重なことを
学んだ中学生
本当の最後の大会でした
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第8話
【諦めたら そこで試合終了ですよ!】
バスケットボール部に
後ろ髪を引かれたくても
丸刈りなので
引かれない悲しさをこらえ
日々を過ごす思春期の私
そんな青春の1ページに
刻まれるとは思いもしない
中学生最後の
夏の大会がやってきました
当時参加した大会には
団体戦と個人戦があり
運よく
私は団体戦のレギュラーにも
個人戦にも
出場をすることができました
田舎の学校のしきたりみたいな
見えない力が働き
3年生全員がレギュラーに入り込む
激しい争いを乗り越え
レギュラーの座をつかみ取ったぜ!
そんなカッコいいことを
本当は言ってみたかったのですが
敷かれたレールの上を
素直に進みました
その時だけは
とても素直でした
団体戦は1校しか
次の大会には進出が許されず
県でも1位になったことがある
近隣の強豪中学校に
永年
苦汁を飲まされ続けてきました
そんな時代を自分たちの代で
何とか変えようと
今まで必死に
和気あいあいと
独学で
練習を続けてきたかいもあってか
団体戦
次の大会には進出できず
幕を閉じました
時代を変えるのは
なかなか難しかったようです
個人戦
2日間開催され
私は順調に2日目まで
勝ち進むことができました
あと1人に勝てば
次の大会に進出できる!
そんな大事な2日目
私は
会場には姿を現しませんでした
かの有名な
バスケットボール漫画の主人公が
試合当日の朝も自主練習をしたが
ふと寝てしまって
試合会場に着いた頃には
試合が終わりかけていた
そんなシーンがあります
かの無名な田舎の卓球部の私が
試合当日の夜中に盲腸になり
ふと病院に運ばれてしまって
試合会場にすら行き着くことができず
棄権を余儀なくされました
これで
私の中学生最後の大会は
幕を閉じました
いかにもあっけない青春の1ページ
諦める前に試合終了ですよ!
(AIさんに作成頂いた画像)
オフコースさんの名曲
「言葉にできない」
とてもとても素晴らしい名曲
心に染み入る名曲
もしもあの時
私がオフコースの
一員として活動していたら
きっと私も
同じタイトルをつけていたと思います
それぐらい
違う意味で染み入った
中学生最後の
私のエンディングソングでした
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第7話
【カムバック!バスケットボール部】
そんなこんなで
いよいよ私も中学3年生
初々しい1年生を見ながら
「俺もあんな時代あったよな」って
吹かせたかった先輩風を
吹かせられず
黙々と部活動に励んでいた私
そんな中
号外なニュースが
飛び込んできました!
「バスケットボール部 再始動!!」
かつて世間を賑わしていた
ビジュアル系ロックバンドが
再始動するみたいな感じですが
とにかく衝撃でした!
諦めかけていた夢を
もう一度
つかみ取れる
かもしれないチャンスが
目の前にやってきたのです
当時の私は
もうすでに卓球の虜
しかも
卓球部のキャプテンにも任命され
チームを引っ張っていく立場
でも
心の片隅のどこかには
バスケットボール部への想いも
ピン球1個分くらいは存在していました
頭の中では
ピン球とバスケットボールが
天秤にかけられる
卓球シューズとバッシュが
天秤にかけられる
今カノも良い子だけれど
元カノも良い子だったねって
モテたことがない私が
まるでモテ男だったかのように
妄想で天秤にかける
それぐらい
(どれくらい???)
迷いに迷ったあの時
そんな私にまたもや
号外なニュースが飛び込んできました
「バスケットボール部の入部条件」
「新1年生から!!」
衝撃でした!
夢って
こんなにすぐに破れるんだね?
バスケットボールの神様
マイケルジョーダンが
フリースローラインから
ジャンプしてダンクを叩き込む
「レーンアップ」くらい衝撃でした
少しでも浮ついた私が
恥ずかしかったです
卓球の神様に
お詫び申し上げたいくらいでした
そんな中学3年生になった私は
中学1年生の時から何の成長もなく
意気消沈を表に出さず
涙も見せず
「自分、卓球が好きっす!」
っていう感じを醸し出して
今度は卓球部キャプテンとして
卓球部に戻っていきました
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第6話
【ドギマギ 初めての】
人生で初めてのことって
何度も経験しますよね
従順ボーイの私にも
初めての卓球大会出場を
経験する時がやってきました
確か1年生だけが出場する
新人大会だったと思います
しかも
卓球って今ほど人気がなかったので
ごく限られた学校で
少人数の大会
相手の
超キレッ!キレッ!のドライブを
負けじと
キレッ!キレッ!のドライブで打ち返す
幾度となく打ち込んでくる
相手のスマッシュを
ロビングで耐えに耐えて
反撃のタイミングを虎視眈々と狙う
皆さんがYouTubeなどで
見られている卓球の試合
そんな感じだと思います
かなり偏見ですが・・・
そんな皆さんがイメージされる
卓球の試合を
100で割って
さらに1万点マイナスする
そして
さらに倍してマイナスをドン!!
(AIさんに作成頂いた画像)
現実は・・・
えっ?
上回転のサーブを
なぜツッツキで返すの?
えっ?
フットワーク弱いのに
なぜオールフォアで挑んでいるの?
えっ?
打てもしないのにカッコつけて
なぜバックスマッシュしているの?
またしても
卓球関係者以外を
置いてきぼりにしていますが
それぐらい
初心者のような卓球の試合でした
そんな卓球の試合
同じ学校の同級生に決勝で負けて
悔しい準優勝
決勝戦
本番に弱い
私の能力をいかんなく発揮して
ツッツキばかりしていた
想い出が残っています
エナジースポーツの
卓球コーチなら
どういう指導を
して下さっただろうか?
そんなことを思いながら
ドギマギ
私にとって甘酸っぱい
初めての試合を想い返していたのでした
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