第25話
【校歌が歌えなくて】
学生時代を含め
今でも人前で歌うことは
「TOO SHY SHY BOY」
な私にとって
なかなかにハードルの高いお題
しかし
友人とのカラオケでは
雄叫び系が多かった陰キャな私
そんな私にも初めての大会に
出場する機会がやってきました
筋力トレーニングの効果は
いずこへ?
試合はあっさり敗退しましたが
伝統なのか?
その当時だけなのか?
公式な大会では
試合前に校歌を歌う場面がありました
もし
雄叫び系な校歌があったのなら
少しは歌えたのかもしれませんが
勇ましい系の内容が多い校歌
人前で歌うのが苦手な私には
なかなかに難しい場面でもありました
しかし
口を大きく開け
勇ましく歌わないと
セレクションの強い先輩たちから
お叱りを受ける状況
もし
万が一にも
「シャウト」を繰り出そうものなら
何度も頭を叩かれて
通常はステージの上で
歌手の方が使われるパフォーマンス
「ヘッドバンキング」が
自然と出てしまう状況になりかねない
そんな状況に
卓球の練習と同様に
必死でついていったのを
覚えています
(AIさんに作成頂いた画像)
校歌を歌うことはさておき
スポーツの世界でも
その他の世界でも
ただ何となく残されている
過去からの慣習があります
それが
本来の目的が失われ
ただ伝統的に受け継がれている
慣習であることも
多いのではないでしょうか?
今後日本からもっと多くの
国際的に活躍するスポーツ人材が
増えていくことを願っていますが
ENERGY SPORTS(エナジースポーツ)でも
目的があって効果的な練習
そんな高付加価値の提供で
お力になることが出来れば
嬉しい限りです
過去の「校歌」から
「効果」を思い出し
高付加価値
略して「高価」・・・
そんな目的もなく意味もない
未来に受け継がれることもない
連想をしていたのでした
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第24話
【あんなこといいな】
思いとは裏腹に
筋肉とは
会話が進むようになってきた頃
私にもようやく
練習許可が頂けるようになってきました
高校の時とは比べものにならないくらい
練習内容や質は高く
練習相手もレベルが高い
そんな状況に
ついていくのが精いっぱいでした
それでも
卓球台で打つことに
飢えてきた私は
幸せな時間でした
もし練習相手が女性だったなら・・・?
もっと幸せな時間を
噛み締められただろうな・・・
そんな雑念を抱く余裕もないくらい
必死についていかないといけない
中身の濃い練習時間
しかも
目の前にいるのはゴリゴリの強い男たち
動きも技術も回転も経験も実績も
何もかも違う相手との練習に
ひと昔前の
某ネコ型ロボットアニメの主題歌にある
「あんなこといいな」
「出来たらいいな」状態でした
(AIさんに作成頂いた画像)
強い環境にいることは大変な分
周りがいわば参考書だらけのような環境
自身の成長が飛躍的に望めました
ちなみに
エナジースポーツはオンラインですが
飛躍的に成長の望める環境作りを
目指しています
(あっ!不要でしたか・・・?)
一方
高校の部活動引退から受験勉強が本格化
体を動かす時間も極端に少なくなり
大学に入って
すぐにハードなトレーニング
そんな状況に
自分の体から
何とも言えない違和感を覚えるように
しかしながら
自身の成長が望める環境
ようやく出来るようになった
卓球台での練習
タイムマシーンで
過去に戻れたのなら
当時の自分に
何てアドバイスをしていたのだろうか?
悲しいお別れの前兆に目を背け
騙し騙し練習を続けていたのでした
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第23話
【活きない技】
某有名バスケットボール漫画の
主人公が得意としていた
下から両手で放り投げる
フリースロー
そのプレースタイルは
かつてNBAでプレーしていた
リックバリーという選手を
モチーフにしていたとか?
しかもその選手は
成功率94%を超えると言われるほど
得意としていた投げ方のようです
一方
某無名な卓球部員の
一般入試で入学した大学生も
実は
その投げ方を得意としていました
今まで表には出さず
正確に言うと
出す機会がなく
バスケットボール経験者でない
ただの卓球部員なのに
高校時代の
卓球部の練習合間に
堂々と
練習をし会得していた
生産性が悪い私らしい
卓球には全く活きない技
(AIさんに作成頂いた画像)
当時の大学練習場には
なぜかバスケットゴールがあり
なぜか知らないけど
バスケットボールもありました
そして
なぜか知らないけど
私に優しくして下さった
セレクションで入部された
2年生と
上級生が来られる前に
バスケットボールで戯れる時間が
毎日筋トレをこなす私には
少しばかり
ホッとする場面でもありました
卓球では勝てない私
でもフリースローなら・・・
そんな卓球には全く活きない
モチベーションで
次々とゴールに向かって放つのでした
さすがに練習の甲斐があってか?
成功を重ねるものの
「だから何?」って感じで
卓球部には全く関係のない技術として
2年生の記憶からも歴史からも
あっさりと消し去られる毎日でした
しかしながら
自身の競技とは
関係のない競技であっても
自身の成長に結びつく
技術や考え方、身体の使い方などを
他の競技から会得されている
アスリートも多くいらっしゃいます
残念ながら?(当然ながら?)
私の学生時代の
バスケットボール技術は
卓球には全く活きませんでしたが
ENERGY SPORTS(エナジースポーツ)では
他の競技コーチからも
学んで頂くことが可能です
※「競技能力」から関心のある項目を
選んでみてくださいね
そんな学生時代を思い出しながら
もうバスケットボールは
重たすぎて放り投げられないと
現在の自分に
限界を感じているのでした
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第22話
【戻ってきた定番メニュー】
無事入部ができた私は
またしても
新1年生の定番メニュー
筋力トレーニングに
勤しむことになりました
先輩が来られる前に
練習ができる状態に準備をし
セレクション以外の新1年生は
筋トレルームへダッシュ
ガチャン!ガチャン!
卓球部からは
あまり発せられない音をBGMに
女性と会話したい欲望を抑え
筋肉と会話する毎日が始まりました
とはいえ
さすがは大学
皆さんがイメージされるような
ジムに置いてあるような
トレーニング器具で
練習ができ
筋肉と会話するには
今までとは違う素晴らしい環境でした
(AIさんに作成頂いた画像)
そんな筋肉好環境に
「今日会話する筋肉は・・・」
「どっちなんだい⁉」
筋肉が魅力的な
某芸人さんが
どちらかの選択で迷われた際に
世界的有名
某ミュージシャンの曲と共に
ご相談をされる時のように
私がソッと筋肉に話しかけると
ピクピクとなった
あの時の筋肉さん
あれは
人生で初めて
トレーニング器具を使用した
筋力トレーニングに
喜んでいたのだろうか?
それとも
何か伝えたいことが
あったのだろうか?
どっちなんだい⁉
その時は特に気にもせず
大学に入ってからも
筋力トレーニングに
明け暮れていたのでした
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第21話
【滋賀県1の強い奴】
ガラパゴスコンビの解散から
早や1日
気おくれを全開に
生きてきた私にとっては珍しく
「男の子だもん」
「もう大学生だから1人でできるもん」
もしも
テレビ番組の制作スタッフさんが
意を決して提出した企画書に
そのような番組名が書いてあったのなら
ズタボロに否定をされていたであろう
幼児教育番組でありそうなタイトルの
大学生バージョンのような状況で
私は意を決して
1人で卓球部の門を叩いたのでした
普段
友人であっても人見知りを発動する
珍しい性質の持ち主の私は
極度にブルブル震えながら
門を叩いたことが思い出されます
そんな私の目に映ったのは
滋賀県で1位にもなったことがある
顔見知りの同級生でした
高校時代
その男に幾度となく
苦汁を飲まされてきた私にとって
本来なら
青汁を飲んだ時のような
苦い顔で接するところ
同じ滋賀県の同級生が
入部を目指す卓球部に
所属していたことの方が嬉しくて
バニラアイスを溶かし
黒蜜と練乳をミックスした飲み物に
チョコレートシロップを加えて
飲み干した時の顔のように
満面の甘いほほえみで
言葉を交わしたのでした
(AIさんに作成頂いた画像)
しかし
意を決して
卓球部の門を叩いたとしても
そもそも
セレクション以外で入部できるのか?
不確かな状況
自分にある実績は
モテない状況に耐えて
出席をし続けた
高校3年間の皆出席賞だけ
卓球の評価には
全く影響を及ぼさない功績
そんな実績を引っ提げて
向かった先にいた
滋賀県で1位にもなったことがある男
てっきりその男は
セレクションで入部したものと
思い込んでいた私
すると
その男も
セレクションではなく
飛び込みで入部をした
同志であることが判明し
私の顔は
満面を通り越して
さらに甘いほほえみに
しかしながら
甘い顔もつかの間
滋賀県で
1位にもなったことのある男ですら
セレクションではない事実に
一転して私の顔は
青汁を飲んだ時のような
苦い顔に戻ってしまったのでした
そんな現実に怯えながら
皆出席賞が
認められたのかどうかは不明ですが
大学卓球部への入部を
認められたのでした
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第20話
【入部前の別れ】
ひょんな事から
ガラパゴス携帯で繋がった新たな出会い
有名歌手の
ビビビ婚とまではいきませんが
新たなコンビ仲間から感じた
私と同じ卓球への飢え
一度部活動から離れると
気軽に卓球をする環境がないことに
悶々と過ごしていたであろうことが
容易に想像でき
それに共感した私は
新たに出会ったコンビ仲間と2人だけの
「ガラパゴスコンビ」を結成し
強豪オーラの漂う
卓球部の練習場へ向かいました
さすがに中には入れず
外から見学するしかなかったのですが
やはり強豪校
練習を見ても
今までとの違いは明らか
醸し出される強豪校のオーラに
新たに出会ったコンビ仲間と一緒に
気おくれを醸し出してしまいました
しかし
相手のオーラに負けじと
コンビ仲間と共に発する気おくれと
強豪校のオーラをぶつけ合い
見学を続けた私たち
少なくとも私は
卓球部に入部したい気持ちが
さらに高まったのでした
いつから入部するか?
新たなコンビ仲間と後日
相談することを約束し
「ガラパゴスコンビ」は退散しました
その日の夜
新たに出会ったコンビ仲間から
私のガラパゴス携帯に着信が
まるで恋人から
電話がかかってきたように
ワクワクする気持ちを抑えながら
冷静を装い
通話ボタンを「ピッ」
「俺・・・入部やめとく」
(AIさんに作成頂いた画像)
別れを切り出された男が
「オレっ!今度こそ!」
「ふさわしい男に生まれ変わるから!」
何度も未練たらしく
復縁をせまる男のように
冷静を装うことを忘れ
説得を試みましたが
新たに出会ったコンビ仲間は
本格的に卓球を続けたい気持ちより
ただ楽しく
卓球を続けたかっただけのようで
出会って1日
「ガラパゴスコンビ」は解散
誰からも惜しまれることなく
「普通の男の子に戻ります」と言って
マイクを置く機会にも恵まれることなく
ただただ普通の男の子のまま
1人で卓球部の門を
叩くことになってしまったのでした
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第19話
【初めての交換】
苦しい受験勉強期間を経て
ようやく大学に進学した数十年前の春
バスケットボールへの気持ちを捨て
女性以外では卓球にだけ
心を奪われてきた私にとって
卓球部に入部したいという想いが
あふれ出てくるのは
ごく自然な流れでした
しかし
進学した大学の卓球部は当時
全国からセレクションで生徒を
集めてくる強豪校でした
全国の高校大会で
ブイブイ言わせてきた生徒が集い
いわゆる特待生として
入学してくる超体育会系部活動
滋賀の田舎の学校で
特に指導という指導を受けずに
ぬくぬくと育ってきた私
しかも
バスケットボール部と
女子新体操部の
陽キャスポーツの2トップに
挟まれて育ってきた陰キャな私にとって
完全に場違いな部活動でした
(AIさんに作成頂いた画像)
それでも
卓球という競技を諦めきれず
女性と視線が合えば
時間と同時に体も止まってしまう
そんな珍しい性質と
ドキドキ高鳴る胸の鼓動を抑え
女性に話しかける時と同じく
オドオドした態度で
ただ卓球部だけを見据えて
恐る恐る近づいていきました
「あれっ?」
「君も卓球部 見に来たの?」
後ろから
見知らぬ男に声をかけられる時は
女性から声をかけられない
自身の弱さと運命を恨み
自暴自棄に陥りやすくなりますが
それでも話を聞いてみると
卓球部の入部を目指す同志でした
そんな私たちは意気投合をし
持ち始める人が増えてきた携帯電話
いわゆる「ガラパゴス携帯」で
女性ではなく男性と
初めて電話番号交換をした
淡い大学生の春でした
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第18話
【最後の試合】
不本意な中学生最後の大会から
はや数年
いよいよ
高校生最後の大会を迎えました
盲腸にビクビク怯えながらも
同級生や後輩
素晴らしい仲間に巡り合い
高校生最後の大会
団体戦とダブルスで
滋賀県大会を通過し
近畿大会で幕を閉じました
当時全国でも名を馳せる
近畿圏内の強者が揃う大会
試合前の他校の練習を拝見しても
自分たちとは明らかに違う
THE強豪校っていう雰囲気を
プンプン醸し出す練習に
ここでも完全に
気おくれを完全開放してしまった私
しかし
1つでも多く勝つつもりで
そして
高校最後の大会
もう消化不良なんてしない!
そう意気込んで
気おくれを後輩には見せまいと
「あいつらも、なかなかやるね」って
大物感を後輩だけには醸し出して
最後の大会が始まりました
ダブルス
同級生との部長・副部長コンビ
根回しの影響か?
あまりかみ合うことなく
敗退・・・
団体戦
後輩の前では大物感を醸し出した結果
チームの最終砦
チームの最終兵器枠
最後の最後で回ってくる順番
5番手でエントリーとなりました
他府県の強豪校との団体戦
5番手の私まで
順番が回ってくることなく敗退
最後まで最終兵器として
温存されてしまい
高校生最後の大会
閉幕・・・
(AIさんに作成頂いた画像)
苦しい筋力トレーニング
壁ちゃんとの練習
今までの思い出が
走馬灯のようにかけめぐり
不本意な結果で閉幕
もう消化不良なんてしないなんて
言わないよ絶対!
そうお誓い申した
高校生最後の大会でした
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第17話
【華やかさの影に】
「すみません!」
「すみません!」
あちらこちらで聞こえてくる
卓球部員の「すみません!」
体育館の4分の1を使用して
練習していた卓球部にとって
他の部活動に
ピン球が飛んでいくことが
シバシバ起こっていました
もちろん
卓球部が練習する周りには
他の部活動に極力
ご迷惑をおかけすることがないように
フェンスを立てたり
網目の細かいネットを
張ったりしていましたが
それでも出ていくことが
シバシバ
多くの関係者によるご尽力で
今でこそ卓球は華やかなスポーツに
でも当時はまだ
陰キャなスポーツと言われることも
シバシバ
そんな卓球部が
他の部活動に
ご迷惑をおかけしないための配慮が
裏目に
しかも
モテ期の到来を
心待ちにしていた私に
非常な現実を
突きつけられることに!
網目の細かいネットに
囲まれている卓球部は
周りの部活動からすれば
中が見えづらい状況に
しかも
練習着は黒色のジャージ
そして
卓球部の周りの部活動は
陽キャなスポーツの代表格
バスケットボール部!
女子の新体操部!
(AIさんに作成頂いた画像)
これ以上鉄壁な
陽キャなスポーツによる
ゾーンプレスがあっただろうか?
過去を振り返っても
スポーツ実況をされる
アナウンサーさんが
絶対に発してこなかったであろう
コメントを
思わず発したくなるぐらい
知らず知らず
そして
意図せず
卓球部の陰キャ度合いが
目立っていた現実を突きつけられた私
モテ期がこない原因が
少しばかり解明された私は
高校生活でのモテ期到来の諦めと
少しばかり安堵の気持ちで
華やかさの影に隠れるツラさを
学んだのでした
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第16話
【根回し】
近年、様々な場面で生産性が求められ
ムダを省く取り組みがなされています
その1つに
会議の「根回し禁止」
というようなことを耳にします
根回しとは・・・?
事がスムーズに運ぶように
事前に関係者へ調整を図ることのようで
根回しを禁止にすることが
生産性を上げているかは不明ですが
会議のムダとして
禁止されている会社もあるようです
一方
団体メンバーの
レギュラー漏れを経験し
慣れないシェークラケットに
ヤキモキする
そして
一向にモテ期がこない自分に
不安と苛立ちを覚えていた頃
3年生が引退をされ
新しい部長を決める時がやってきました
候補者は
私ともう1人の同級生
どちらかが部長で
どちらかが副部長
当然2人の間では決め切れず
判断は
後輩に委ねられることになりました
後輩からはそんなに人望もなく
卓球の実力もなかったのに
私は意味もなく根回し
順当にいっても
もう1人の同級生が部長なのに
私は意味もなく根回し
(AIさんに作成頂いた画像)
近年言われている会議のムダ
「根回し」
そんなムダを
もう数十年前から先駆けて
取り組んでいた私
生産性の悪い男ナンバー1として
ENERGY SPORTSでコーチ登録も
検討しましたが
もっと素晴らしいコーチに
より学びの多いレッスンをして頂く方が
世のためと思い
勝手にご辞退申し上げました
そんなムダな根回しのおかげか?
新体制の卓球部
新しい黒色のジャージに
身をまとい
副部長として
過ごすことが決定したのでした
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