気おくれを全開に

生きてきた私にとっては珍しく

テレビ番組の制作スタッフさんが

意を決して提出した企画書に

幼児教育番組でありそうなタイトルの

大学生バージョンのような状況で

私は意を決して

１人で卓球部の門を叩いたのでした

普段

友人であっても人見知りを発動する

極度にブルブル震えながら

門を叩いたことが思い出されます

滋賀県で１位にもなったことがある

顔見知りの同級生でした

その男に幾度となく

苦汁を飲まされてきた私にとって

青汁を飲んだ時のような

苦い顔で接するところ

入部を目指す卓球部に

所属していたことの方が嬉しくて

バニラアイスを溶かし

黒蜜と練乳をミックスした飲み物に

チョコレートシロップを加えて

飲み干した時の顔のように

満面の甘いほほえみで

言葉を交わしたのでした

意を決して

卓球部の門を叩いたとしても

セレクション以外で入部できるのか？

不確かな状況

モテない状況に耐えて

出席をし続けた

卓球の評価には

全く影響を及ぼさない功績

そんな実績を引っ提げて

向かった先にいた

セレクションで入部したものと

思い込んでいた私

その男も

セレクションではなく

飛び込みで入部をした

同志であることが判明し

満面を通り越して

さらに甘いほほえみに

しかしながら

甘い顔もつかの間

滋賀県で

１位にもなったことのある男ですら

青汁を飲んだ時のような

苦い顔に戻ってしまったのでした

皆出席賞が

認められたのかどうかは不明ですが

大学卓球部への入部を

認められたのでした